日時:2014年9月28日(日)天候:快晴
コースタイム:大貝戸登山口7:32-藤原岳展望台9:24/45-治田峠10:57/11:08-銚子岳11:42/45-静ケ岳12:22/31-竜ケ岳13:21/14:00-石榑峠14:39-登山道分岐14:52-宇賀渓16:05 メンバー:みやけさん、おおとさん、たかはし
この9月三度目の鈴鹿へ。今度は藤原岳から一路南下し、銚子岳~静ケ岳~竜ヶ岳~石榑峠~宇賀渓のコース。予め車1台を下山予定の宇賀渓に止めて「これで万全」として藤原岳の大貝戸登山口に戻る。午前7時を回ったばかりなのに駐車場は一杯。ここから3人で登山開始。今日は快晴で暑く、汗がしたたり落ちる。表登山道のこのコース、一気に約900mほど登り上げる。よく整備されているが樹林の中の単調コース。もう一つの裏登山道(聖宝寺コース)はあまり手(整備)が入ってなく自然なコースで対照的。山荘を経て展望台へ。
晴れ渡ったこの日、展望台からは南方面にはこれから行く竜ヶ岳へのルート、さらに奥には御在所、雨乞などの重畳たる山並みが素晴らしい。先週行った御池方面もくっきり。そして反対に向くと前日27日に噴火し大災害を引き起こした御嶽山の噴煙が確認できる。昨日も今日のような絶好の登山日和だった。そんな中での想像もしない突然の惨事に不幸にも遭遇された登山者の方々には言葉も出ません。
一人のトレイルランナーが先に頂上から南部への縦走路に出発していった。ボクらおっさん達もぼちぼち出発です。ピークからの道は薄い。南東に少し行った後、尾根が急に下っている地点から尾根右手の樹林の中、赤テープに導かれて急激に高度を下げる。200m下った後、尾根の右下をトラバースしていく。沢が崩れたところもあるが、テープを目印に不明瞭なルートを探しながらゆっくり下り、孫太尾根への分岐の道標が立つ尾根に乗り上げる。ここからは尾根伝いで比較的わかりやすい。
ややこしいいのはネットの記録でも「迷った!」と報告のあった県境から滋賀県側に伸びた尾根があり南への縦走ルートが左に曲がっていく地点。縦走路には番号のついた案内板があるが、この地点では比較的密に付けてあって手作り看板もある。北からは左に谷を外さないように行けば問題ない。
難所?を難なく通過でき、治田峠へ。三重の新町、滋賀の茨川への分岐表示がある。一服の後、先を進み次のピーク銚子岳1,019mを目指す。ピークへの分岐で2人組に出会う。藤原岳を出発してからは竜ヶ岳手前の分岐まで他には誰にも会わなかった。登山ブームで伊吹山では多くの登山者で賑わうが、登る山はごく一部に集中し鈴鹿でも特定のピーク以外は静かな山行ができそうです。
分岐からすぐの銚子岳山頂では北側のみ展望が開け、御池岳~藤原岳への稜線、御池の南の土倉岳などさらに静かな山行が楽しめそうなエリアが望める。銚子岳ではヒカゲカズラが沢山群生していた。帰宅後調べると、予想通りニホンジカの不嗜好性植物。やっぱり…。
さらに縦走路は分岐から100mほど一旦急激に下って、ゆっくりと登り返す。静ケ岳分岐となるセキオノコバ近くには樹林の中に結構大きな池もあり、地表には意外に下草も残り雰囲気がいい。コバから静ケ岳までは北西に戻る感じで登っていく。1,089mの頂上は南に開け最後のピーク竜ヶ岳を横から見て、ササに覆われた大きな山塊が特徴的。昼は竜ヶ岳という事で縦走路に戻る。
セキオノコバの先にも大きな池がありそこを過ぎていくと矮小化したササが見え出した。でも次第にササが優占する斜面となる。登り上がった竜ヶ岳北方の遠足尾根と縦走路との合流点からはササに覆われた竜ヶ岳山頂付近が望める。ササの斜面には春には白い羊たちに変貌するシロヤシオの木々がアクセントとなってとてもいい景観です。山頂には多くに人が見える。ここだけにこれだけもの一面のササが残っているのも不思議だが、ササの背丈は以前は1m以上はあったが最近は30㎝程度とかなり低くなったという報告もある。事実、蛇谷源頭部の尾根上にはササが無くなり木も枯れて地肌が露出したエリアもあり痛々しい。
1,100mの竜ヶ岳ピークはこれまでの静寂な山旅から打って変わって元気な若者たちで賑やかでした。ボクらおっさん3人組は山頂の脇で風を避けて、静かにドライゼロをのみカップラーメンをすするのでした。でも、鈴鹿の中央部辺りに位置する山頂からの展望は抜群。北には御池から藤原へ続く今日たどった稜線、南には釈迦から御在所、雨乞への山々、三重から名古屋への伊勢湾岸の工場や高層ビル群、ホワイトサイクロンのあるナガシマスパーランドらしきものも。反対は近江の湖東平野と。言うことなし。
時間も14時になったので、石榑峠経由で下山。ゆるい傾斜から急な下りとなり重ね岩などの奇岩のそばを通ってザレた道を峠に。峠には旧道を滋賀からは車で来ることができ、頂上まで比較的近いので子どもたちも多い。峠から三重側への旧道を下った後、沢沿いの山道に入り、小さい滝もあって楽しい渓流沿いのルートとなる。途中、鉄ハシゴを降りると、水量豊かな大きな長尾滝がりっぱです。沢沿いから山腹をまくこのコースは意外に長かった。山道の最後辺りで橋が老朽化しているということで一旦沢に下って、最後の橋を渡ると東屋のある舗装道へ。家族連れのバーベキューの匂いがすると程なく宇賀渓に着きました。