飛騨 猫岳(2,581m)
-乗鞍岳の北方 寒かったけど、とってもいいコース-
夫婦松駐車場から猫岳を望む やっと幕を開けた2007シーズン。雪はどこも少なそうなので標高の高いところへ。最近はやりの猫岳を選択。これが見事にあたりました。 天候と雪に恵まれ、山スキーオープニングから、いきなりこんなに楽しくっていいの? |
日 時:2007年1月14日(日) 天候:晴れ
メンバー:むらたさん、おばたさん、やまもりさん、ひじかたさん、たにうちさん、たかはし(滋賀労山山スキーネット)
コースタイム:国道158号平湯トンネル手前久手牧場6:55-夫婦松駐車場8:55-標高2,280m林道地点10:25/35-山頂11:35/12:15-標高2,280m林道13:10/30-国道158号15:00
1/25千図:焼岳、乗鞍岳
標高2,280mあたりから林道を猫岳方面に進む。
猫岳に日が差す | 猫岳と大崩山の鞍部へ 青空と樹氷と |
そして、ピークへ。
ハイマツもすっかり埋まった山頂部 | 槍・穂高方面の展望 |
南には、でっかい乗鞍岳がガスに包まれて。
乗鞍岳 全貌を現してくれませんでした。 |
こんな穏やかそうな天気でも、やっぱり標高2,500mを越えると寒い。ロングコースのパウダーを頂きましょう。
標高が高い分、空気が冷たい分、ずっと下までパウダーでした。 |
【記録】
昨年とうって変わって少雪となった2007年ですが、ようやく幕を開けた山スキー。
でも、どこも雪は十分でない模様。どのにしようか悩み、結局、標高が高く、最近、山スキーMLでも報告が多くなってきた乗鞍岳北方の猫岳(2,581m)を選択し、滋賀から出発。東海北陸道から中部縦貫道(まだ無料)高山西ICを経由して、現地近くで車およびテント泊。
朝、国道158号が標高1,380mで久手川を渡る手前のカーブの駐車スペースに車を止め、カーブの北側から山に入って行きます。樹林帯を少し行くとすぐに、開けたところに出る。樹木が伐採してある少し急な斜面をジグザグに登っていくと牧場として利用している場所へ。ここは牛が出ないように有刺鉄線で周囲を囲んでいるため、雪の少ない時は注意が必要です。北側には、朝日に輝くその名も輝山(てらしやま)が。ここも山スキーの報告があり、この日も滑った後が見られたがまだまだ雪不足。木の切り株などが至るところにあって、危なそう。
樹林が少ない気持ちよさそうな斜面がしばらく続き、そこから樹林帯に入り少しで、乗鞍スカイラインの夫婦松展望駐車場(標高1,940m)にでた。
ここで、偶然にも、初めてダイヤモンドダストに遭遇。キラキラと輝いて感動。北を望むと穂高や槍そして笠が岳などが青空の下、壮大な景観を見せてくれてます。ここからスカイラインを左にして先行のトレースをありがたく頂戴して、樹林の中に入っていきます。結構濃い樹林帯でも、どこにいるかはGPSでばっちり確認。2度ほどスカイラインのカーブをかすめて登り、標高2,280mで林道にまた出てます。ここで、先行の2人パーティーに出合い、トレースのお礼を言って話していると、昨日は焼岳にいって下堀沢を滑り、上部はホワイトアウトだったそうがだが、楽しめたとのこと。
一服の後、林道を進み、猫岳と大崩山との鞍部直下から左手の斜面に取り付きます。樹林も少なくなり、雪も部分的にクラストしてきます。木々も雪に覆われたスノーモンスターにかわり、青い空と白い雪や樹氷とのコントラストはとっても素晴らしい。鞍部近くからはもうほんのひと頑張りで山頂です。ハイマツは雪の中に埋もれ、こんもりとした一面の雪原となってます。
山頂からの展望は申し分ありません。間近の乗鞍岳の各峰々は風に流れるガスに姿を現しては隠し、スカッと全貌を見ることはできませんでしたが、雄大な光景です。以前山スキーで楽しんだ十石山、さらに槍穂高連峰など頑張った分のご褒美をいただきました。今日の猫岳訪問者は僕ら6人のほかは4人だったようです。
しかし、人数の多いパーティーだと足が揃わないのがつらい。天気はいいものの、じっと待っていると風がとても冷たく、寒い。最後に登ってきたメンバーに、鞍部で待っていると伝えて下ったが、その後なかなか滑ってこない。ようやく先に滑って下ってしまったことを確認し、鞍部直下の林道でなんとか合流できた。いろいろと反省点もあり教訓とします。
2,280m地点からは林道をはずれ樹林の中に入りますが、この辺りはまだ木が密集して快適滑降とはいきませんが、コースを外れないようにして少しでも楽しめるところをみつけて滑ります。雪はいいです。夫婦松駐車場から振り返ると、見事に猫岳が姿を見せました。ここで、3Dの立体画像写真ができるという自作のすごいカメラを手にした地元の方に記念写真を撮ってもらいました。
この下は、帰りに出会った地元のスノーボーダーに聞くと、今は閉鎖中のペンタピアスキー場の第2期工事予定地だったエリアで、時代がまだバブルだったら夫婦松までロープウェイが建設されてスキー場に成り果てていた計画があったということです。その計画が幸いにも頓挫し、下部は現在、牧場として利用されているため、滑りやすい。有刺鉄線を避けながら、気持ちよくフィニッシュすることができました。
また、このボーダー氏からは北隣の輝山は南面だけでなく、北面の方も標高差1,000mほどあって、楽しいコースと紹介してもらいました。
今回のコース選択は間違いなかったようです。シーズン一発目から素晴らしい山行となりました。