白鳥山(1,286m)
その2 2010年2月7日(日)
-正面尾根、ここは素晴らしい山スキーコース!-
栂海新道のある稜線△1,171mあたりからの白鳥山 この景色に出合いたかった。午後からは見事に晴れわたり、青空と白い雪山の中、いい雪にも恵まれ、これぞ山スキー! 白鳥山の魅力を堪能しました。 |
日時:2010年2月7日(日) 天候:くもり一時雪、後晴れ
メンバー:滋賀労山山スキーネット やまもりさん、おばたさん、ひじかたさん、むらたさん、みやけさん、たかはし
コースタイム:上路林道7:42-林道分岐正面尾根取付き8:12-△531m9:05-林道横断10:03-山頂12:10/13:23-(正面尾根経由)-上路15:35
たっぷり雪が降り、天候は回復傾向という。めったにない絶好の条件に恵まれた。
今回は、滑りを楽しもうと正面尾根を往復することとした。
正面尾根序盤は密な藪に悩まされる。 一部細いところもあり、帰りの滑りも難儀しそう。 |
登っていくと何と山スキー向きの斜面が広がっていることか。
日本海を背景に樹氷の中を | 栂海新道の稜線間近。 |
そして2年ぶりの山頂に。小屋の中でゆっくりした後、さあ、一番のお楽しみはこれからです。
とっても快適だった白鳥小屋 | 日本海を正面にしてまずは稜線伝いに |
「これぞ山スキー!」のコースは続いていく。
振り返るたびに、シャッターを押して。 |
そして、どこまでも…。
絵になります。 | いい雪、いい斜面がふんだんに。 |
【記録】
滋賀県内の降雪で名神が一部通行止めとなり、米原出発が1時間遅れの午後10時。北陸道も路面が白くスピード控えめで、市振道の駅に着いたのが午前2時過ぎ。軽めの宴会の後、3時に就寝。6時起床し、朝食をつめ込み、上路に移動。集落への道は風で吹き溜まりとなったところもあり、一体が白くてすごく見にくい。集落を抜けた林道終点には先行者の車が一台。すでに出発されている模様。
7時42分、曇り空の下、天候の回復を期待しつつ、出発。
白鳥山は2度目で、前回は北西尾根を往復したが滑りが今ひとつ(ふたつ)のコースだったので、今回は正面尾根を選択。
下部の藪が心配だが、これまでの積雪である程度隠れていてくれるだろう。標高350m地点で北西尾根のコースと別れるが、先行者は北西尾根のコースに向かわれたようだ。ここから尾根に取り付く。△531m辺りまでは結構藪が濃く、部分的に尾根も細くなって登りにくい。標高630mあたりでは登行中にすぐ左側で雪庇がドーンと崩れ、肝を冷やす。幸い、落差は大きくないものの、巻き込まれたら大変。
標高730mあたりで林道に出会う。ここから上部は北西尾根も顕著でなくなり、広い斜面を何処でも登っていける。木々には白く樹氷がついて新雪ラッセルが気持ちいい。斜度は急ではなく、とても登りやすい。次第に雪も収まり、雲の間から陽も射してきた。栂海新道が通る稜線に△1,150mあたりで乗り上げ、山頂を目指す。この稜線も左に大きく雪庇が発達しており、十分な注意が必要。どこまでが雪庇かがわからず、できるだけ樹林の中や近いところを進む。山頂までは意外に遠く感じたが、最後の堅い急な雪壁を乗り越えると、目の前に雪が張り付いた白鳥小屋が現れた。
山頂から北側は、白鳥山のなだらかで大きく美しい斜面が、その向こうに広く青く日本海が広がっている。この山ならではの眺望。反対側には北アルプスの山々が続いている。遠くには頚城の山々が。
今回は白鳥小屋を利用させていただく。2階の窓から入ると、外の冷たい風から逃れられ、とてもくつろげる。ホッとして緊張感も緩んだせいか、メンバーの足の筋肉がつり出した。「アッきた。」「ぼくもクッ、痛ッ。」「今度は右足!ウーッ」。山頂での予定外の「白鳥小屋つり大会」。見事に「竿頭」になったのは一体誰でしょう。
このようなこともあり山頂で1時間以上くつろいでいると、一面に青空が広がってきた。さあ、滑る出でぇ。
まずは稜線上を雪庇に気をつけながら、滑り、振り返り山頂部を望むたびに、景色の素晴らしさにカメラのシャッターを押す。
稜線からはずれ正面尾根を目指して滑る斜面も雪もよく、「何ちゅうええとこや!」「白鳥山、最高!」と感嘆。
林道に出会う地点まで、無木立ちの斜面や沢状斜面の新雪、疎林の中などバラエティにとんだコースを満喫。
狭い正面尾根に入り、標高500mあたりから林道出合いまでは藪に少々苦労するも、白鳥山の素晴らしさはそれをカバーして余りあるもの。全体で見たらどおってことない。大満足のうちに車に到着。
帰りは例によって、地中海温泉の湯と栄食堂のたら汁を楽しんで帰途についた。
その1 2008年2月11日(月)
-北西尾根、目の前には青い日本海、振り返れば北アルプスの白い峰-
標高881mピークからの白鳥山 念願の白鳥山への山行です。 どこでもどうぞ滑ってくれやす、と言わんばかりの山スキー向きの大斜面をもった白鳥山。 その魅力は、それだけではありません。目の前に大きく広がる青い日本海、振り返ると、白い北アルプスや頚城の峰々と、という、この山だからこそ得られる眺望にも恵まれました。 |
日 時:2008年2月11日(月) 天 候:晴れ
メンバー:おばたさん、やまもりさん、みやけさん、すずきさん、たかはし
コース・タイム:7:00上路集落はずれ林道分岐-7:38 堰堤前北西尾根取り付き-9:03/9:10△621m-11:05/11:15 △881m-12:54/13:40 頂上 -(北西尾根)-15:45 堰堤横-16:04出発地点
青い日本海バックに山頂への稜線を行く。 山スキーのコースで、海を背景にして登っていくという、こんなロケーションって、なかなかないですよね。 藪の登りを終えて、春のような陽気の中、山頂に続く北西尾根を登っていく。 |
なだらかな北西尾根を行く(最奥が山頂) | 初雪山も大きくて白い。 |
そして、南へ続く北アルプス。
栂海新道が延々と続いていく北アルプス連山。 2月とは思えないような穏やかな天候になり、素晴らしい景色を堪能しました。 |
さあ、滑りましょう!
山頂からの快適スキー 白鳥山山頂からはいい雪に出会えました。 でも、中間部は藪に悩まされました。 一番いいコースはどこかなぁ。 |
【記録】
昨年は、同時期に白鳥山を目指すも、あまりの寡雪に断念して、大品山に転戦。そして、今回は。
市振道の駅でテン泊および車中泊のあと、上路に車を進める。次第に雪の量は増してきて、登山口ではたんまり。既に上路の神社前では出発準備のパーティーも。ぼくらは、さらにその先へ進め、林道が分岐する除雪が終了地点に車を止める。
コースは、早川さんの記録を参考にさせていただきました。林道分岐から杉林の中を真っ直ぐに伸びる道からスキーを進める。一旦、林道に入ってカーブした後、すぐに右手への林道に入る。標高350m地点でシナ谷に下って橋を渡ると、大きな堰堤が見える。ここが北西尾根への今回の取り付きです。
尾根上の△621mを目指しての登りは藪が隠れ登りやすい。帰りもいい雪が残っているなら、楽しめそう。3月の陽気にヤッケを脱ぎ、腕まくりをしても汗が出てくる。メンバーのビンディングやシールの調子が悪く、苦労して余計な体力を消耗している。テープやドライバーで調節するも、しんどそう。
△621mから△881までの登りは、中間部以降、次第に藪がうるさくなってきた。ここが一番いやな箇所でした。そして着いた△881mからの眺めは感動的。目の前には白鳥山は、北面に大きくなだらかな斜面を広げている。振り返ると、青く大きく広がる日本海。遠くには能登半島がぐるっと、延びている。
ここからは、ゆるやかに稜線の登りとなる。大分先には先行しているパーティーが見える。そして、その先には白鳥山の小屋も視界に入ってきた。気温の上昇とともに、新雪がシールにつきだした。やっぱり。山頂は目の前なのに、シールに着いた雪のダンゴが大きくなり、メンバーの足どりを重くする。それでも、山頂手前になると、真っ白で雄大な山容の初雪山や北アルプスの峰々が姿を現し、元気付けてくれます。
そして、山頂に到着。噂の小屋はきれいで2階の窓から出入り可能となってました。先月行った天狗原山をはじめ、焼山や雨飾山など頚城の山々も。この白鳥山、標高こそ1,200m台と平凡だが、この山の魅力は、他にはない素晴らしいものがある。
ほんとは、山頂部で一旦滑って登り返す予定でしたが時間の関係で、そのお楽しみは次回に残しておきましょう。先行のパーティは一組は正面尾根へ、一組は往路の北西尾根を滑り、その後、地元の人がスノーシューで登ってこられました。そして僕らも往路を戻ります。時折、尾根から外れて新雪を楽しみながら、△881mへ。ここから△621mまでは少々しんどかったです。藪と重くなってきた新雪に悩まされました。
△621mからは往路の尾根の北側の沢を滑るとブッシュもさほど気にならない。でも、朝の軽めの雪ではなく、この陽気ですっかり変質した雪のため、やや苦労して林道に到着。少し登ると、正面尾根を滑り込んだ3人パーティーの跡が。正面尾根はどうだったのか、聞いてみたいところですが、ずっと前に通過しておられ、聞くすべもありません。白鳥山はいろんなコースの記録があり、どのコースを選択するか悩むところです。でも、多少、苦労しても、はるばる滋賀からやってきても十分に登る価値がある山と言えます。
山行後は、朝日町の地中海温泉(500円)で汗を流し、おなじみの栄食堂でたら汁を頂いて帰りました。