岐阜県 野谷荘司山 山スキー

その4 2021年3月27日

メンバー:みやけさん、おおとさん、たかはし

天候:快晴

コースタイム:7:19トヨタ自然学校ー10:41赤頭山ー11:12鶴平新道分岐-11:47/12:16-12:24鶴平新道分岐-13:10トヨタ自然学校

快晴の下、素晴らしい山スキーとなった。雪面も堅いので最初からクトーを装着。標高1,300m辺りの一本杉手前の急斜面を左に進むが、緩んだ雪で板がずれ担ぐことに。ここはルートミスでいつものように右手に行くべきだった。斜度70度はあろうかという急斜面を、おおとさんからピック付きのポールを借り何とかクリア。あとはずっとつぼ足で。

赤頭山への狭い山稜が雪が堅くややビビる。そして山頂へ。

山頂は360度の大展望。

白谷左股はデブリも少なく、ピステのかかったような広大な斜面を気持ちよく滑走できた。さすがに下部はでこぼこし、一部で土砂が斜面を覆い板を脱いだが、ストレス少なく滑り降りられた。やはりここは最高の山スキーフィールド。

ただ、今シーズンのこの谷の雪崩の爪痕は壮絶で、料金所手前の橋はまるごと下部まで押し流されていた。

その3 2017年12月23日

メンバー:みやけさん、おおとさん、たかはし

天候:雪のち時々曇り

コースタイム:7:18トヨタ自然学校ー鶴平新道南側尾根経由ー10:15/10:35新道標高1、480m地点ー東谷滑降ー11:53トヨタ自然学校

 2017-18シーズン幕開けは3回目の野谷荘司山。今回は夕方の用事に間に合わせるため半日行動で、標高1,500mまでとして、これまでの報告で評価の高い東谷を滑降することとしました。

 自然学校前の交差点の路肩に8台程度駐車できるのでそこで止めて、夏道への林道を進む。夏道分岐を過ぎてさらにずっと進んで、東谷の南の尾根にとりつきましたが、もう少し早い地点でも良かったです。シーズン最初とあって下部の積雪は十分ではなく、最初はややブッシュが出てましたが、次第にブナ林の快適な登りとなります。

 気温が高く寒くありません。特に問題なく尾根を忠実に登ると、夏道の鶴平新道に合流し、しばらくの登りで傾斜もゆるくなり標高1,480m地点で行動終了しました。

 雪はやみましたが、相変わらず濃いガスで先は何も見えません。

東谷へ滑り込むと、やや重めながら十分なパウダーの滑降となりました。

ただ、メンバーが片方のスキーをターンの際に雪の中に流して、潜って滑ったスキー板を捜すことに。スコップなどでようやく外れた場所から10mも下った雪の中から発見できました。標高1,200mより高い地点なので、もし見つけられなかったらと思うとぞっとしました。雪山のリスクを痛感し、単独ならと極めて厳しい状況となるとこでした。

 そのあとは、慎重になりながらもパウダーを楽しみ、下部は雪が重く大変でしたが、危険な個所もなく元の林道に滑り込めました。

 評判通り。東谷は手軽ないいコースでした。

その2 2017年4月17日

メンバー:みやけさん、おおとさん、やまもりさん、たかはし

天候:晴れ

コースタイム:白山スーパー林道馬狩料金所7:43-野谷荘司山11:55/12:47-料金所13:51

 2回目となる野谷荘司山の山スキー。今年は冬の降雪が多く、4月中旬までたっぷりの残雪。車で料金所まで入り、既に駐車場には何台もの車が止まってました。

 素早く準備して向かって右手の尾根にとりつきます。次第にブナ林の中の気持ち良い登りとなります。広い尾根からやや狭く急になったところは一部で雪割れがして慎重に。

斜度も緩むと赤頭山を右からトラバース。稜線への最後の急斜面は、スキーを担いでツボ足で。

 稜線に上がるといったん少し下って登り返すと野谷荘司山頂。誰もいません。三方崩山が近く、遠くの白山は見えたり見えなくなったり。風もないので、1時間ほどゆっくり。

 滑走準備をして白谷左俣の源頭部まで滑り、下部をのぞき込むと大きな斜面がはるか下の料金所まで続いている。さあ、飛び込もう。

まあまあの雪質で滑りにくくない、有難い。

 最初は大斜面で大きくターンしてぐんぐん滑っていく。どこまでも続き足腰がしんどくなります。上部からのデブリも緩んでそう支障にならない。沢に沿って左に回り込んで、また右に滑り込む。下部は再度大きな緩やかな斜面になり、のんびりと。一か所だけ雪が切れ、スキー板を外して通過。

 スーパー林道まで問題なく滑れ、約1時間の春山スキーを楽しめました。

 

野谷荘司山(1,797m)

  鶴平新道から白谷左俣滑降
-中級山岳ながらブナと雪稜の登り、大斜面の白谷左俣と魅力満載-

白谷左俣全景です。
(スーパー林道まで全景が見通せます。)

 やっと野谷荘司山に来ることができました。
ボクたち2人だけの貸切りで、ブナ尾根と雪稜の登り、山頂からの展望、白谷左俣の大斜面の豪快な滑降と、好条件に恵まれ、十分に楽しむことができました。

日 時:2013年3月23日(土) 天候:曇のち時々晴れ
メンバー:おおとさん、たかはし
コースタイム:白山スーパー林道料金所除雪終了地点(標高760m)7:21-標高1,040m地点8:16-標高1.510m9:30-野谷荘司山山頂(1,797m)11:21/12:00-(白谷左俣滑降)-スーパー林道除雪終了地点12:46

快適なブナ林の登り 遠くに猿ケ馬場山が顔を覗かせる
朝日に輝く素敵なブナ尾根 上部にいくと尾根は次第に細く、雪は堅く

 最初は気持ちのいいブナ尾根。わずかに積もった新雪がきれいな白い尾根に仕立ててくれました。1,300m辺りからの急斜面では雪が割れ、また堅く、緊張しながらの登りに。

尾根上の赤頭山(1,602m) 右から巻いていく 主稜線への直登
雪稜を越えて間もなく主稜線へ 白谷左俣全景 素敵な大斜面です。

雪稜は早めにアイゼン、ピッケルで赤頭山をトラバースし、主稜線への最後を急な尾根を直登。
ようやく、そこで野谷荘司山が望めた。

奥に白い野谷荘司山 山頂から北には、三方岩岳が近い。

 風もほとんどなく、ゆっくりできます。北には三方岩岳から白く山々が続き、反対側の白山は薄く雲がかかりぼんやりしています。
 そして、いよいよ滑降へ。

白谷に滑り込みます。 雪煙あげて飛ばします。
気持ちいい大斜面です。 まだまだ、先は長~いです。

昨日の新雪が5cm程度積もり、真っ白に化粧直しした大斜面。心配した積雪も大丈夫。デブリもほとんど影響なし。

大分下ってきてもまだまだ。 左にカーブしていっても、楽しい斜面が続く
白谷右俣と合流しても、最後まで滑りやすいです。 スーパー林道の橋から白谷左俣(中央左)を望む。

【記録】

 計画しながらも日程と天候のミスマッチが続き、先送りになっていた野谷荘司山。ようやくチャンスが巡ってきました。
滋賀を出発する前夜9時はあいにくの雨。深夜に到着した道の駅白川郷では月もかすかに見えてよしよし。朝、起床すると未明に雨が降ったようだがすでに上がっていた。7時前に道の駅を出て、スーパー林道に向かうと、料金所まで除雪されていてそこで駐車し、登ることとしました。他には車はありません。野谷荘司山方面は上部が濃いガスで覆われていて主稜線は見えず、天気予報の「昼前から晴れ」に期待します。

 白谷の橋を戻ってすぐに道路から雪の上に這い上がってスキーをはき、最初は杉林、すぐにブナ林の感じのいい尾根の斜面にシールを効かせます。未明の雨は山では雪だったようで、少し登った標高800mあたりから上ではうっすらと雪が被り、真っ白な雪に覆われたブナ斜面はきれいです。時折、朝日が差し込み、谷を挟んで東には標高1,800mを越える猿ケ馬場山も顔を出してきて、モチベーションもアップしてきて。

 標高1,300mまでくると、穏やかな尾根の様相は一遍。狭い急斜面に変わり、雪も所々で大きく割れている。また、雪面も堅くなってきた。積もった雪がクラックを隠し、落ちないようにスリップしないよう、クトーの歯を効かして登るが、スリップした場合にストックでは心もとなく緊張する。ピック付きのストックを両手に持つおおとさんが羨ましいです。標高1,500mまで来るとやや平坦となり、一旦気も楽になる。

 ここでようやくガスも晴れてきて、これから登る尾根上の1,602mの赤頭山や主稜線や、右側には白谷を挟んで三方岩岳に続く稜線が見えてきた。2年前の2月、あの稜線でスキーにクトーを付けストックをもって、カンカラカンの斜面をトラバースしながら登ったとき、死ぬほど緊張したことを思い出します。今回はそれほどまでに堅くはなかったもののやっぱり緊張します。そこで、もうここでアイゼン、ピッケルで登ることとします。やっぱり安心です。赤頭山を右からトラバースし、やや細くなった雪稜で雪に隠れたクラックに足をとられながらも高度を上げ、最後の急登を終えると、主稜線に到着。
 眼下には、真っ白で広大な白谷左俣が大きく広がり、ず~っと白く、雪面もキレイな谷が下部まで続き、登り始めたスーパー林道の橋まで見通せます。おぉ、これは素晴らしい。今日は谷の雪やデブリが心配で尾根を滑っておりるかと思ってましたが、今日の条件なら大丈夫で、これを滑らなかったら後悔しそうと、白谷滑降を決めました。

 野谷荘司山頂へは平坦部を進んでやや下って、少し登り返してすぐに着きました。見晴らしのいい広い山頂(1,797m)です。白山はガスがかかりはっきり見えませんが、北には三方岩岳、さらに北方の白い峰々など展望が開けます。穏やかな春の山頂のこの景色にかかると、ノンアルコールビールもプレミアムビールにその味を変えてしまいます。
 そして、いよいよ滑降です。今日は誰も登ってこず、貸切の贅沢。天気も薄曇で気温もそう上がらず、雪の状態も良好です。斜度も適度で、新雪が5cm程度積もったまっさらの左俣大斜面にシュプールを刻みます。写真を撮りながら、ドンドン滑っていってもまだまだ続く、いい斜面。振り返り、主稜線直下からの自分たちの2本だけのシュプールを見ると、うれしくなってしまいます。
 標高1,300mあたりからやや北向きの幅が狭くなったところもいい。左からの谷と合流し東に向きを変えて下ると、標高1,050mあたりで右手の谷からのデブリに出合ったがいとも簡単に通過し、あとは緩やかになった谷を大きなターンで堰堤に注意しながらスキーを滑らせ、スーパー林道に何の苦労もなく、山頂からわずか45分で到着し、満足感で一杯の山スキーを終えることができました。

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